肩甲骨はがし

私たちの体の中には、筋膜という筋肉を包み込んでいる膜があります。筋膜はコラーゲンで出来ており８５％が水分です。筋膜は筋繊維1本１本の中にまで入り込んでいますが、臓器、骨、神経、血管などにも繋がっています。

筋膜は全身に張り巡らされており、筋肉や他の組織がこすれないようにする重要な組織として最近注目されています。

筋膜の役割としては例えば関節を曲げるとき、筋肉が皮膚、神経などにぴったりくっついてしまっていると、それらが引っ張られて痛みが発生します。ところが、筋膜があることで組織間にゆとりができるため、関節をスムーズに動かすことができるわけです。

そんな大切な役割をする筋膜ですが、デスクワークなどで長時間同じ姿勢を続けていたり、運動不足などにより周囲の骨や筋肉と癒着して、まるで古くなったミカンの筋のように固まってしまうのです。その結果、体を動かし辛くなり、体の歪みがおきて首こり、肩こり、腰痛といった様々な不調を招くことになります。

『肩甲骨はがし』とは、固まってしまった肩甲骨周りの筋膜をほぐして、筋膜の本来の働きを取り戻すことができる方法として今注目されています。

首こり、肩こりの原因は色々ありますが、その8割が長時間の悪い姿勢によるものです。悪い姿勢とは具体的にどの様なものなのかご説明いたしますと、猫背や長時間パソコンやスマホを操作してる時の姿勢などです。

これらの姿勢はすべて頭部が肩口より前に突き出た形になっています。頭部はとても重くておよそ6ｋｇあると言われています。つまりボーリングの球くらいの重さがあるのです。

図ように頭部が１５度前に傾くだけで２倍の１２㎏、３０度で３倍の１８㎏、４５度で２２㎏、６０度では約５倍の２７㎏もの重さを首の後ろの筋肉や肩、背中の筋肉がずっと収縮してキープしなくてはいけません。この状態が長く続くと、筋肉の繊維の中を通っている血管や神経を圧迫するため、筋肉が回復できず硬くなってしまいます。それがいわゆる首こり、肩こりです。

首こり、肩こりが慢性化すると骨にも負担が掛かって、ストレートネックになったり、頚椎ヘルニアや頚部脊柱管狭窄症にもなるので注意が必要です。

ですからこの首を支え、土台となっている肩甲骨を『肩甲骨はがし』によって、スムーズに動かせる状態に戻すことで自然と胸が張れるようになり、首や肩周りの筋肉の負担が減ります。さらに筋膜の働きが元どおりになることで血流が良くなり、首こりや肩こりが改善されていきます。

またプレッシャーなどのストレスも首こり、肩こりの大きな原因の一つでしょう。ストレスを感じると首、肩の筋肉や筋膜が緊張状態になり、血流が悪くなります。自律神経にも影響が及んで、ひどくなると不眠や抑うつ状態になったりします。

こうしたストレスにも、『肩甲骨はがし』が有効です。緊張状態になった筋肉をやわらげるだけでなく、首に通っている自律神経に働きかけ、頭をスッキリさせる効果もあります。

ですから、肩こりや首こりに悩んでいる方は、『肩甲骨はがし』でガチガチに固まった肩甲骨周りをゆるめてあげることが大切です。

なかなか自分の肩甲骨の状態を意識して感じたことはないかと思いますので、ここでは簡単に自分の肩甲骨の状態をチェックできる『横からバンザイ』テストをご紹介いたします。

このテストで肩甲骨の動きの柔軟性が分かるので、あなたの『肩甲骨ガチガチ度」をチェックしてみてください。

肩の水平ラインから上げた腕の角度が60度以上なら、肩甲骨の柔軟性が保たれている状態で健康的な肩甲骨をお持ちです。45度未満の場合は、肩甲骨周りの筋肉がガチガチになっている証拠ですので気をつけましょう。

肩甲骨がガチガチだった人はまずはこの体操を一週間続けてみましょう。

【方法】

図のように肘を曲げて指先を肩に当てたまま、ゆっくりと肘を大きく円を描くように後ろに回します。この時、肩甲骨も一緒に動くように意識しましょう。１０回を1セットとして１日５セット（トイレに行ったらやること）を目標にしてやってください。

肩周りが軽くなり、腕がスムーズに上がるようになるのを実感できるはずです。

この体操を続けることでパソコンやスマホを使う方に多いストレートネックの改善にもつながります。

また姿勢が良くなることで、バストアップやヒップアップなどの嬉しい効果も期待できます。ぜひ試して習慣にして行ってください。

それでもまだ肩甲骨のガチガチが気になるという方は新潟市で唯一『肩甲骨はがし』を専門で行なっているBody Dream（ボディードリーム）にお越しください。